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平成14年3月
3月16日(土)に、公立高校入試の合格発表がありました。釧路愛国教室は、全員が受験校に合格(私立高校も全員合格)しました。「志望校への合格は、絶対に無理…」と学校の先生に最後まで言われ続けてきたある生徒は、学力ABC試験の三回の平均点を50〜60点も上回る得点で合格しました。両教室とも、ほぼ全員が本番で、学力ABC試験・北海道学力コンクール・入試直前連続模試を通じての、過去最高点をマークしました。 私立・公立高校の全員合格を目標に、入試直前まで、我々講師陣も全力を尽くしてきたつもりですが、残念ながら、帯広鉄南教室では1名の不合格者(私立高校は全員合格)を出してしまいました。この結果を真摯に受け止め、来年も「全員合格」を実現するべく、より指導に磨きをかけていきます。今後も、よろしくお願い申し上げます。
公認会計士や税理士、社会保険労務士などの国家資格の受験指導で有名な、「資格の学校TAC」の機関紙に掲載されている、同学院長の斎藤博明氏の「とことん考える」というエッセイを読み、深く考えさせられました。今回は、その一部を引用し、「考える」ことと「親(大人)と子どもの関係」のあるべき姿を考えてみたいと思います。(以下は、PTA・校長・教頭・教員・民生委員・地域住民を対象にした公演、「21世紀の日本を担う若者(子ども)に望むこと」の要約からの抜粋です) 日本の教育改革の誤り(TACNEWS2002 Apr.より) <日本人の知的レベルを上げる> ベルリンの壁が崩壊し、冷戦が終結すると、世界市場は自由主義経済に一本化した。グローバル化により世界のマーケットが一つになったのだ。一方でコンピュータは目覚しい進化をげ、日本人にしかできないと思われていた金型技術までがITにより代替されるようになった。IT技術の進展は、世界一賃金が高かった日本から豊富で安い労働力を持つ中国へと工場をシフトさせた。日本産業の空洞化が起こり、中国は世界の生産基地になりつつある。日本人は知的レベルを上げ、「考える力」を身につけなければ世界的競争の中で生き残れなくなった。 <日本の教育制度の誤り> 受験は悪で豊かな人間形成を妨げる、とみんなで大合唱した結果、文部科学省では「ゆとり教育」へと大きく方向を転換した。だが受験はインセンティブ・システムとして最高に優れている。米国やイギリスではいま子供たちの学習時間が増えているのに、日本では逆に減っている。問題は、重箱の隅をつつくような悪問にあった。理論的に考えさせる問題が出題されていれば、よい循環になるはずだ。日本は、世界的な競争の中でどうやって生き残るのかを考えなければならない。まず小学校や中学校の時期には基礎的な力を安定させる必要がある。「つめ込み」の批判と同時に、知識まで軽視されるようになってしまった。知識は重視していかなければならない。 親は子のコーチになる(TACNEWS2002 Apr.より) <親と子に望むこと> (1)まず親が楽しく生きること。 親は子にいつも見られている。親が苦しそうに生きていれば、子は人生をそういうものだと思う。逆に親が人生を楽観的でポジティブに好きなように生きていけば、子は安心する。親が自分の好きなことをして楽しく生きていることが大事なのだ。決して「家族のために自分は犠牲になっている」と思ったり、口に出してはいけない。 (2)子は自分の好きなことを見つけて「はまる」。 1.自分の好きなことを見つけて「はまる」。 2.自分の得意分野をつくり、そこで一番になる。
3.「はまる」体験をどんどんする。
*私は会社の入社最終面接で「あなたが全力を尽くして頑張ったことを言って下さい」と必ず質問している。これまで頑張らなかった人が、これから頑張ることはあり得ない。私は頑張った体験のある人にだけ入社してもらっている。 (3)自分の頭で考える。
(4)親の子への役割。 1.私の両親の話
2.ダメなケース
3.女子マラソンの小出監督と高橋尚子選手の関係
4.親は子のコーチになる。
現在と目標の間のギャップがある時、本人(子)がそのギャップを埋める行動をするように気付かせるのが親の役目になる。子が自発的に行動するように話を聞きながら本人に「気付か」せるのだ。親が答を子に教えてはならない。自分で考えさせ、答も自分で出させる。子は自発的に考え行動することで、多くのことを学ぶことができる。 (…中略…) 私に与えられた「21世紀の日本を担う若者(子ども)に望むこと」を考えていくうちに、親が一方的に若者に望んでも仕方がないことに気付いた。親が若者(子)に何を望むのかは翻って親自身の問題(こと)になる。親がつまらない人生を送っていたら、若者に言えることはなくなってしまう。親は自分の好きな人生を送って元気でいなければならない。リストラにあったくらいでメソメソしてはいけない。人生をポジティブで楽観的に生きる親であって、初めて若者(子)に対して、「前向きに生きろ」と言えるのだ。若者(子)がどう生きるかは、実は親の問題でもある、と思った。 (以上、TACNEWS2002 Apr.より)
さて、ここまでお読みいただいて、みなさまはどうお感じになられたでしょうか?子どもの能力を「引き出す」ために一番大切なことは何か?氏も指摘されていますが、私も「誉める」こと、「認める」こと、「応援する」ことに尽きると思います。(もちろん、生徒自身の、能力に応じた努力があっての前提の話です) 我々が生徒に指導をする時に、常に心掛けていることは、生徒に「わかる」「できる」という小さな自信を持ってもらうということです。いまだに生徒から聞くことがあるのですが、「こんな問題もできないのか!」という学校の先生の一言、(プライドの高い、成績上位者には逆に有効的な場合もありますが)あれは絶対にいけません。百害あって一利なし、子どものやる気をそぐ以外の何物でもありません。 学業不振に関する劣等感の節目は、4年生から5年生の間にあると言われています。これは、学習内容でつまずきがある場合もありますが、主な原因が、子どもの意識が「自分と周囲を客観的に見る認識」へと変化すること(みんなと比べて自分は成績が悪いんだと思うことなど)にあると考えられます。こうした認識が本当の学業不振に陥る要因となることも少なくありません。なぜなら、勉強の内容が徐々に難しくなる時期に、このような劣等感にさいなまれると、学習意欲そのものが失われるからです。このような兆候が少しでも見えたら、叱らずに、逆に励ますという接し方が、子どもにとっては何よりの救いとなります。(その時期を逃し学年が進んでしまうと、立て直すは困難を極めます…) コーチとは、馬車のことだそうです。馬車は人を目的地まで連れて行ってくれます。誉められ、能力を引き出され、応援されると、人はそれまでできなかったことができるようになるものだと思います。 さて、偉そうなことばかりを言っている私ですが、人に言うからには自分も「行動」で何かを示さなくてはなりません…。実は私、資格の学校TACの通信教育で、ある国家資格の取得を目指しております。あぁぁ、言ってしまったぁ…。(笑)言ったからには、合格しなければ格好がつきません!というわけで、塾生のみんな、実は私も受験生です。時間がなくて勉強できない。そんな言い訳は許さないからね!
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