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平成14年5月
現在、全国の高校退学率が、平均2.5〜2.6%にも達しているそうです。 私は、高校を退学することが、必ずしも、その人の人生にマイナスになるものとは思いません。というのは、「とりあえず高校へ入ったものの、やはり、早く社会へ出て仕事をしたい」そう考える生徒は、今も昔も、少なからず存在するわけで、若くして社会人になり、社会経験を積むことも、とても有意義であるとも思うからです。 私の友人に、「将来的に家業を継ぐのだから、学校へ通うよりも、もっと見識を広める有意義な体験をしたい」そう判断して、学校をやめて、アメリカへ旅立った者がいます。その後、若くしてさまざまな経験を積んだ彼は、現在、とても優秀な経営者として活躍しています。フリーターと呼ばれる若い人たちの中には、将来、自分のお店を持つことを目標に、開業資金を集めるべく、ノウハウを蓄えながら、目標へ向けて日々努力している人もたくさんいるわけです。夢を達成するために、睡眠時間を削ってまで働き続ける若者もいます。「この厳しい時代にあって’起業’をしようという若者は、実に頼もしい!たいしたもんだ!」そう私は思うわけです。 しかし、残念ながら、そういう志(こころざし)があるわけでなく、「とりあえず高校へ入ったものの、勉強がまったくわからないし、やる気もしない」「学校の先生が気に入らない」などという理由で、将来の目標も夢も持たずに、「おもしろくない」とか「腹が立つ」と高校を退学する生徒が増えています。
くり返しになりますが、高校を退学することは、悪いこと・恥かしいことでは決してありません。進路の変更や、人間関係のトラブルや、家庭の事情による場合もあるでしょう。「学歴社会」は崩壊し、すでに「実力主義」の社会になりつつあるわけですから、将来的に学歴は、「あれば、ないよりはまし」程度のものになるでしょう。 また、今の時代はとてもありがたいことに、「勉強をやり直したい」と思えば、そのチャンスがたくさんあります。通信制の高校もあるし、大検という制度もあります。いくつになっても、勉強のやり直しをするチャンスが与えられているのです。しかし、我々は学習塾講師ですから、縁あって知り合った生徒たちに、「勉強がわからないから」という理由だけで、将来の目標や夢を持たないで高校をやめること、それは絶対にして欲しくはありません。 長年この仕事をしていると、卒塾生から「先生、○○(生徒の名前)が高校をやめたよ」という話を聞くことがあります。その時に、「えっ!あの○○が?」と思うことは、まずありません。「○○か。やっぱりなぁ…」と思うことが大半です。残念ながらそのパターンは、ほぼ確実に、
というものです。 そして、その兆候は、すでに高校入試の前の段階で見られます。ですから、私は保護者の方との面談の際に、その旨をお話するようにしています。「お母さん、○○君(さん)は、多分志望校に受かるでしょうが、私が思うに、今のままでは、かなり高い確率で、やめることになると思います…」失礼とは思うものの、率直にそう言わせていただくようにしています。予想が外れてくれたなら、私としてもうれしいのですが、残念ながら、ほぼ100%の確率でそうなってしまいます。「努力をまったくしないで高校へ合格したこと」そこに、大きな落とし穴があるのです…。「楽をしすぎたことへのツケ」それが、退学という事態の最大の原因となっている。これが私の結論です。
話はそれますが、たまに私は「あちゃ〜、お母さんを怒らせてしまった…」と、自己嫌悪になることがあります。先ほどのようなことを言って怒らせてしまったり…。 去年の話です。まずは、塾の授業の体験を…。ということで、体験授業を受講しに来た小学生の女子生徒がいました。事前にお母さんから、「ウチの子は本当に鈍くて、困ったものです…」と話を聞いていたものの、実際に指導をしてみると、特に問題もなく、スラスラと問題を解くことができます。「あれ?お母さんの話とは全然違うなぁ。この子はクラスでも上のはずだなぁ。おかしいな?」と思ったのですが、その後、お母さんと面談をしていて気付きました。そのお母さんは、いわゆる教育ママで、彼女に完璧を求めているわけです。それで、ささいなミスが気になって、それが許せない。「ははぁ、なるほど。これは、一番難しいタイプのお母さんだな」と思いました。 彼女が授業中に、問題を間違えるたびに、妙にビクビクしていた理由もわかりました。私はあまりストレートに言うのは避けたつもりなのですが、「××さん、萎縮して劣等感を持ちつつありますよ」「間違えたからと、××さんを叱るのではなく、逆に励ましてあげてください。そのほうが××さんは伸びますよ」と言ったところ、お母さんの表情が曇りました。明らかに気分を害した様子でした。内心、「あらら、怒らせちゃったなぁ。コリャ、入塾しないだろうなぁ」と思ったのですが、案の定、「検討しましたが、今回は入塾しません。他の塾の体験授業も受けてみますので」と電話がありました。「あちゃ〜、やってしまった」すみません、私、そのように思うことが、年に一・二度はあります。面談時に、思ったことをずけずけと言って、失礼をするかも知れませんので、その時はお許しください。(苦笑)
私たちが乗り物に乗っているとき、急ブレーキをかけると、進行方向に体は動きます。このように、運動している物体は、あくまでも運動を続けようとし、停止している物体はいつまでも静止の状態を続けようとするわけです。車が急に止まらないのはそのためで、これを「慣性の法則」といいます。私は、自分のこの仕事を、この「慣性の法則」との戦いの日々だと思っています。「あんた、何をわけのわからないコト言っているの?」とお叱りを受けそうなので、きちんと説明をしますね。(笑) 仮にA君が入会したとします。ところがこのA君、「生まれてこのかた、家でも学校でも勉強をしたことなどまったくナシ」この場合、本人に自発的に勉強をさせるのように仕向けるには、どんなベテラン講師であっても、困難を極めます。なぜか?「勉強をしないことが当たり前」のA君にとっては、勉強をするのが「普通ではないこと」で、「かなり苦しいこと」だからです。ある日突然、「受験生なんだから勉強をしなさいよ」と言われて塾へ通うようになっても、動こうとすれば、今まで経験したことのない苦痛を伴うわけですから、なかなか動こうとはしません。(これは、運動不足の人へ「100メートルを全力で走って下さい!」と言っているのと同じことかも知れません。徐々に慣らしていかなければ、通常は苦痛を伴うわけですから) 一方、「そこそこは自分で勉強をするものの、勉強のコツがイマイチわからない」というBさんが入会したとします。その場合、ほぼ間違いなく、トントン拍子に成績が上がっていきます。今まで自分から動いていたわけですから、多少のスランプはあったとしても、どんどん加速していくはずです。 さて、先ほど「努力をまったくしないで高校へ合格したこと」そこに、大きな落とし穴があると言ったのは、勉強をするという習慣がまったく身についていない生徒にとっては、義務教育ではない高校の勉強は、苦痛以外の何物でもありません。結果として、勉強が苦痛で、それに耐えられずに高校をやめてしまうというケースが大半だからです。 ご存知のように、学習内容が削減されたそのツケは、小学校の内容は中学校へ、中学校の内容は高校へ、高校の内容は大学へと、後へ後へと持ち越されています。逆にいえば、「学年が下になれば、それだけ楽ができる」ように、積極的に国が仕組んでいるわけですから、学習習慣が身についていない生徒が必然的に増えるはずです。 さて、更にそれに拍車をかけようとする、この4月からの指導要領ですが、公教育の現場は、ひどいです。本当にひどいです。実際に、どう変わりつつあるのか、そのお話は次回以降にします…。
わが家の猫の縞次郎、今月は景品を当てました! BSデジタル・チューナーを購入してBS・デジタル・ハイビジョンが見られるようになった(画像がとてもキレイびっくりです!)のですが、電話回線をつなげて、懸賞に応募ができるという番組などもあるのです。そこで、ニヤニヤしながら、縞次郎の名前で登録をして「当たったら笑っちゃうな」などと思いながら、色々と応募をした結果…。 当たっちゃいました!(笑)ある日、家へ帰ると「ミキ シマジロウ 様」あての封筒が。(おかしくて、大笑いしてしまいました。テレビ局さん、ありがとう&ごめんなさい)開けると、あるイベントの招待券が入っていました!それから少しして、今度はパソコンのマウス・パッドが!「おぉ、すごい。やったなお前!」と話しかけても、本人(本猫)は「ん?何だ?」って顔をしていましたが。(笑) ちなみに、わが家の「戦利品」は、その他に、ボールペン・セット、同じくマウス・パッド、証券会社の本、ステッカーとボールペンのセット×2、ハンディ・ウォシュレット(おしりを洗うやつです)、その他。加入者がまだ少ないせいか、よく当たります。懸賞好きの方にはおすすめです!(縞次郎が、猫だということは内緒ですよ)
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