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平成16年8月
『ゆでガエル現象』ということばをご存知でしょうか?(実は私、少し前に知りました)熱い湯が入ったナベにカエルを放り込むと、カエルは驚いて飛び出してしまいます。ところが、水が入ったナベに入れると、気持ちが良いのでしょうか、カエルは逃げ出しません。そして、そのナベに火をかけ、弱火でゆっくり水の温度を上げていくと…。結局、カエルはゆであがってしまうんです。カエルは、わずかな温度変化を感じにくく、危険に気付かないで最後には死んでしまうわけです。
最近、全国的に中学生が塾へ通う時期が遅くなっているそうです。『うーむ、これも「ゆでガエル現象」だわな!』などと思ってしまいます。またまた、変なことを言っていますね(笑)。小学校に絶対評価が導入されてから、お母さんの、お子さんの勉強への意識も、少しずつ変わってきました。ご存知のように、すでに小学校では、通知表は三段階の絶対評価へと変わっています。「◎や○が多いわね。これなら、中学へ入っても問題はなさそうね」「クラスで真ん中くらいね。これなら特に心配いらないわね」で、中学へ入学。1学期の中間試験の結果を見て、1学期の通知表を見て、大慌てで塾さがしをする。少し前までは、こんなパターンが結構多かったんです(笑)! 今は、中学校も絶対評価です。試験の結果は今一歩。でも、通知表には4や5が並んでいるわけです。「オール3以上だし、順調そうね」《お母さん、今は、誰でも4や5をもらえるんですよ!》「3より4が多いってことは、まぁ優秀な方ね」《オール3以上の生徒がムチャクチャ増えているんですよ、お母さん!》「平均点が低いから、きっと試験問題が難しかったのね」《違うんですよ、お母さん!試験はかなり簡単。なのに、平均点は年々下がっているんですよ!》(《》内は、我々塾講師の魂の叫びです!) 多くのお母さんは、評価を見て安心なさっているのですが…。ところが、中3の夏になって高校受験のために塾へ通うようになり、塾で受けた模擬試験が悲惨な結果。志望校には、程遠い状況であることが判明。通知表に4や5があるのに、入試レベルの問題がほとんど解けない…。予想外に基礎力が不足しているという事実が判明。「こんなことなら、もっと早くから塾へ通わせるべきだったわ…」「通知表の結果を見て、安心しきっていたわ…」そうおっしゃるお母さんが増えてきました。 実は、当教室では、今年は2件・昨年は4件、入試直前の中3生の入会の申し込みを、お断りしました。(←どこの塾も、喉から手が出るほど塾生が欲しい中、我ながらよくやりますね!)志望校突破のための学力と、本人の学力にあまりに格差がありすぎて、受け入れて徹底的に鍛えたとしても、目標突破はかなり困難。それ以前に、生徒がハードな勉強についてくるのは不可能との判断によるものです。悲しいことに、中学校での絶対評価導入によって『ゆでガエル現象』に拍車がかかっているのです。
最近、『2対8の法則』をよく耳にする(目にする)ようになりました。ご存知の方もいらっしゃるかと思います。これは何かといいますと、もともとはアメリカのマーケティング理論から発見された法則で、ある保険会社でセールスマンの営業成績を調べたところ『上位2割の営業マンの売上が、売上全体の8割を占めている』というものです。 例えば、アメリカ国民の2割が、富の8割を所有しているという事実。ここでも比率は、2対8になっており、この法則は、さまざまな場面で見られるそうです。日本でも、最近では、いわゆる『勝ち組・負け組』などと分類したりしていますが、これも同様でしょう。日本も、アメリカと同様に、確実に(しかも急速に)2対8の社会へと変化しつつあります。2割の勝ち組に、どうやって食い込むのか?やがて、確実に、個々人の実力が問われる時代がやって来るのです。
では、2対8の社会で生き残るには、どうすれば良いのでしょうか?キーワードは『自己責任』ということになるでしょう。学校の勉強であれば、今の子どもたち(小中学生)は、親の時代の半分以下の内容しか学校で教わりません。 では、失われた残りの半分を補うには何をすべきか?これも、『自己責任』です。学校の勉強だけではありません。今までは、普通の成績をとって、普通に会社に就職をすれば普通に生活ができた。そういう時代でした。ところが、今の日本は、年功序列賃金制・終身雇用制が急速に崩壊しつつあります。自分の能力を高めなければ、生き残れなくなりつつあります。今までの価値観が通用しない時代が、すぐそこまで迫ってきています。この流れを、正しく子どもたちに伝えなければ、多くの子どもたちは、その流れに飲み込まれてしまうことになってしまいます。
こんな時代に、子どもたちは何を学ぶべきか?お父さん・お母さんは、何を学ばせるべきか?大人は子どもたちに、何を伝えるべきか?塾人である私は、まずは勉強を通して努力する姿勢を身につけて欲しい。そして、自分で考えて自分の行動を決め、自分で問題を解決する。何よりもこの姿勢を身につけて欲しい。そう願います。この思いは、年々強まっています。 しかし、一方では、「先生、勉強ができないと、将来、困るのかな?」生徒にこんな質問をされると、「よーし、じゃぁ正直に言うぞ!読み・書き・計算が身についていれば、はっきり言って困りはしないだろうね」「これからはね、勉強ができる人よりも、いつもニコニコして感じの良い人。それでいて、一所懸命に仕事をする人。そういう人が生き残る時代になるんだよ」最近は、こう答えることも多くなりました。私は塾人ですが、誤解を恐れずに本音を言えば『勉強ができるできないってのは、実はたいした問題じゃない』そう思うんです。(もちろん、絶対に譲れない部分があります。それは、中学卒業程度の、読み・書き・計算の力です。これが身についていなければ、生活に支障をきたすわけですから) 大切なのは、目標を達成するために、どれだけ努力することができたか?目の前の困難から逃げずに、どう立ち向かって克服したのか?(困難から逃げてばかりでは、一生逃げ続けの人生になってしまいます)何よりも、それを体験を通して知って欲しい。以前にも増して、強くそう思うようになりました。2対8の社会では、自分の道を自分の力で切り開き、一歩一歩前へ進むことが求められます。自分で考えて自分で解決する力、これを身につけなければなりません。
すみません。相変わらず取り留めのない文章になってしまいました(苦笑)が、「ゆでガエル状態」から脱し、やがて来る2対8の社会で、自らの道を自らで切り開くためには、子どもたちに、今から相応のトレーニングを積ませていかなければならない。私はそう考えます。 我々の仕事は、子どもたちの心の中にある、『壁』を打ち壊すことからはじまります。『壁』とは何か?人は、自分が無理だと思っている成果をあげることは不可能です。なぜなら、無意識のうちに、できないことを証明しようとする性質を持っているからです。「どうせ勉強したって、自分にはできるはずがない」「テストで80点なんて、とれるわけがない」このように、無意識のうちに心の中に築かれた『壁』。この『壁』のことを『メンタルブロック』といいます。我々学習塾講師の仕事は、このメンタルブロックとの戦いと言っても過言ではありません。(意識の高い同業者は、それを打破することを第一の目標にしているはずです) では、メンタルブロックを破壊するのは、どうすれば良いのか?声を大にして言いたいのですが、それは「子どもをほめること」これに尽きます。できない問題を見つけて子どもを叱るのではなく、できた問題をほめてあげることです。ほめられ、応援されると、子どもたちは、より上を目指そうとするものです。言うは易し、現実にはそう簡単にはいきませんが、どうぞお子さんをほめてあげてくださいね!
・ゆでガエル現象から脱しよう。 ・やがて来る2対8の社会を知っておこう。 ・生き残るキーワードは自己責任。 ・生き残る方法を今から学んでいこう。 ・まずはメンタルブロックを打ち壊すことから。 ・子どもの能力はほめることによって伸びる。
先日、「いやぁ、あそこの味噌ラーメン、美味いんだわ!」との話を聞き、ラーメン好きの私、行ってきました(~o~)。場所は国道38号線、白糠から音別へ向かう途中。馬主来(パシュクル)の手前の38番さんです。待つこと数分。こってり系のスープの味噌ラーメン。うーん、美味かった♪三木ちゃんおすすめの一品です。みなさまも、「いやぁ、○○の××は美味いんだよ!」という情報をお持ちでしたら、ぜひ教えてくださいね♪
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