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平成17年5月
子どものころ私は、NHKの「ムシムシ大行進」という番組が大好きでした。とにかく虫が大好きだったので、毎日、山野を駆け回っては虫とりに熱中していたものです。ワラジムシやらクモやらムカデやらを、素手で捕まえては、手のひらに乗っけて遊んだりしていました。さすがに、今ではもうできませんけど(~o~)!(←いい歳をして、今でもクワガタとりに行ったりしています) さて、当教室にはエアコンがありませんので、夏の暑い日などは窓を開けて授業をすることがあります。で、蛾なんかが入ってくることがあるのですが。「キャ〜ッ!」と、蛾の方が驚いてしまいそうなほど、大きな声で絶叫する塾生が!まぁ、蛾ならまだわかりますが、中には蝿や蚊を見てキャーキャー叫んでいる塾生も(苦笑)。「おいおい、蝿や蚊でキャーキャー言ってたら、山なんか行けないぞ」と言うと、「虫がいる所へなんか、行かないもん!」とのお答え。うーむ、ここまできたらかなりの重症ですね…。
昔は、例えばキャベツを買ってきたら、たまに中から青虫が「こんにちは」って出てきたものですよね!(←わが家では、たまに母が台所でキャーキャー叫んでいました)栗を買ってきても、たまに中に虫が入っていた(虫入りのやつは苦いんですよね)記憶があります。しかし、今ではそんなことは、まずありません。キャベツに青虫が入っていたなら、消費者が怒鳴り込んでくるかも知れませんし…。 でも、よく考えてみたら、それもおかしな話ですよね。野菜は、見た目が優先されていますが、完全無農薬で野菜をつくったなら、キャベツなんか虫食いだらけ、青虫だらけのはずです!私たちは、北海道の中でも特に自然に恵まれた、この道東に住んでいますが、都会に住む人と同じような生活をしているので、意外に自然と触れ合う機会が少なく、そのようなことを考える機会も減ってきていることを感じます。
「ムシムシ大行進」と同じころと記憶していますが、NHKで「はたらくおじさん」という番組がありました。大人の働く姿を通して、ものづくりを紹介する子ども向け番組でした。とても良い企画の番組だったと思います。(子どものころ、もっとまじめに見ておけばよかったです) 前号では、モノの価値が下がっているという話をしましたが、これだけモノがあふれた時代になると、モノを軽視してしまい、それを作っている人の存在も忘れてしまいがちです。いつも何気なく口にしている食べ物もそうですが、それがどうやってつくられたものなのか?大人もそうです、子どもたちも、そういうことを知る機会・考える機会が、年々少なくなってきているのが現実です。
子どものころ、私の家の近くに「屠殺場」がありました。屠殺場といってもなじみが薄いと思いますが、肉・皮をとるために家畜を殺す場です。小学校への行き帰りに必ずそこを通るので、いやでも屠殺の場面、つまり牛や馬・豚や羊を殺す場面を目にしたものです。今の時代なら、「子どもがトラウマを受けた」などと苦情ものかも知れませんが、当時はそういうことはありませんでした。 人それぞれ受け取り方が違うと思いますが、私は(屠殺や解体のシーンを見て)「とても貴重なものを見た」と思っています。彼らは、自分の最期を直感で知って、とても悲しい声で鳴くんです…。これ以上は、血なまぐさくなるので書きませんが、あの恐怖におびえきった悲しい目、あまりに悲しい鳴き声は、一生忘れることができません。 私は、特にとりえもない男ですが、出されたものは何でも食べますし、食べ物には絶対に文句を言いません。食べ物を食べて、「まずい」とか言っているのを聞くと、「食べ物に感謝しなきゃダメだよ」「ほかの命を奪っておいて、そんなことを言っちゃダメだよ」と思うのですが、それは、小さなころに「ほかの命を奪うシーン」を、何度も繰り返し見たおかげだと思っています。良い経験をしたと思います。
学習内容3割削減。新指導要領が導入されてから、ご存知のように子どもたちの学力は、がた落ちになりました。しかしながら、そんなゆとり教育の中にあっても、例の「総合的な学習の時間」はとても大きな可能性を持っていると思います。学校の先生に力があれば、子どもたちにためになる課題を与え、体験を通して勉強以上に大切なことを学べる可能性が高いものと思います。 しかし、残念ながら現実はそうではないようです。高い可能性を秘めた「総合的な学習の時間」ですが、塾生の話を聞くと、休んだ授業の振替やホームルームの時間に充てられたりしていることが多いとのことです。授業時間が大幅に削減されたわけですから、それをどこかで補わなくてはいけない。事情はよく分かりますが、だからといって「総合的な学習の時間」を切り崩すのは、絶対にやめていただきたい。そう強く思います。
「塾で、『総合的な学習の時間』と同じようなことをやってみようか?」そう思いまして、実行することにしました。学習塾イコール勉強をする(勉強のしかたを学ぶ)場。たしかにそれは事実ですが、学習塾にもそれ以上にできることがあるはず。このニュース・レターと別に発行しているニュース・レター「契約学習通信」もそうですが、勉強は勉強として、それ以外(それ以上)に大切なことを学び、体験してもらおう。そう考え続けてきました。
ならば、行動と実践あるのみです!そんなわけで、つい最近「明光わくわく探検隊」ができました(笑)。活動目的はといいますと…。何のことはありません。「見て、体験して、学ぼう」というものです。すでにご案内していますが、第1回の探検先が決定しました。今回は「牧場見学」です。 酪農の仕事って、本当に大変です。牛の乳をただ搾ればいいってものじゃありません。牧草を育て、牛を育て、乳製品をつくる。言葉に集約すると簡単そうですが、想像以上の重労働です。我々が普段、何気なく飲んでいる牛乳。それをつくるのに、どれだけの労力が必要になるのか?食べ物を大切にしなければいけない理由を、体験を通してほんの少しでもいいから考えてもらいたい。それが、今回のミッションです!というわけで、自分の目でよ〜く見て、思いっきり遊んで、少し感動しましょう。引率者は、私三木が務めます。(万が一に備え、傷害保険に加入のうえ実施します)(平成17年5月20日記)
〜新鮮な牛乳に感激〜 行ってきました。第1回「明光ワクワク探検隊」、今回は「牧場見学」でした。私の友人のI君が経営する浜中町の牧場で、牛乳の生産までの流れを見学しました。乳牛は、1頭が1日30〜40キロの牧草を食べるそうです。I君の牧場では、約100頭の乳牛を飼育しているので、1日3〜4トンの牧草を消費するとのこと。ということは…、うひゃ〜!年間1000〜1500トンの牧草を生産しなければならないということですね。驚きです。 さて、無消毒・無殺菌の超・新鮮な牛乳をいただきました。いやぁ、美味かった!「これが、本物の牛乳の味なんだなぁ」と、一同大感激\(^o^)/。(ちなみに、その牧場の牛乳は、某高級アイスクリームの原料になっているのです)羊の毛を刈る様子を見せてもらったり、子牛をなでたり、川辺で昼食をとったりと、アウトドアを満喫しました♪
〜アンモナイトの化石を見つけました〜
〜あたり前なことが神秘的に思えました〜 今回の探検が、ほんの少しでも何かを考えるきっかけになったならと思います。さて、第2回目もやりますよ!次回は、6月19日(日)です。90%は遊んで楽しんで、10%は「何か」をまじめに考えましょう。塾生・卒塾生のみなさんの、たくさんの参加を、お待ちしております♪(^_^)v(平成17年5月23日記)
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